その訃報は年末でした。
またひとり、味の名人が亡くなりました。
会津若松の名酒処『盃爛処』(はいらんしょ)のご主人・松田和夫さんです。
会津のお酒はもちろん、全国の美酒を最高の状態で保ちながら、客に提供してくれた偉人!
山に囲まれた盆地で良き肴、とりわけ新鮮な魚介類にこだわった変人!
そう、こだわってました。…とことん、こだわっていました。
素晴らしき、頑固オヤジ!
遅く行くと、客より酔っ払っていて、なんにもつくってくれなかった、酔いどれ店主!
…でも、顔をクチャクチャにした満面の笑顔をされちゃうと、怒れない、許しちゃう、誰からも愛された人!
思い出はつきないけど、ご主人、
美味しかった、ありがとう!
昨年9月、闘病中とは知らず、暖簾をくぐると、ご長男の和博さんが包丁をふるい、うま酒を勧めてくれました。
さすが名人の薫陶をうけた和博さん、見事でございました。
また寄らせて貰います。
(私め推奨の名店『盃爛処』会津へ行かれる機会ございましたら是非、ご来店下さい。)
無断、掲載ごめんなさい。
記憶だけにとどめたくない人、珍・日本紀行「人国記」の偉人のひとりとして記させて戴きました。
合掌。
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