写真の石像を二面石といいまして、笑顔と怒った顔が彫られているのがお分かりでしょうか ? 。
善と悪を象徴して人間の二面性をあらわしていると伝えられています。
「ジキルとハイドみたいで、きもい〜」
修学旅行のコギャルがはしゃいで記念撮影しているかと思えば
「……これは哲学だ」
しみじみとカメラに納める老紳士もいました。
ところは奈良・飛鳥。
聖徳太子ゆかりの橘寺にある二面石は、見る人それぞれの解釈がされて作品としてナカナカのものでございます。
「あの社長、会社じゃ鬼だが夜の店では……」
人は誰しも二面性があります。
誰もがうらやむ美人妻と思いきや
「顔はきれいだけど台所は汚い」
どこかの家の嫁姑もしかりです。
「返事はいいが尻重い」
こう言う姑に
「色は白いが腹黒い」
嫁も対抗しています。
皆様の周りにもいますよね。
「顔はでかいが気は小さい」
な〜んて、珍・日本紀行『石像ウォッチング』西の横綱がこの二面石ならば東の横綱は『おんまら大明神さま』です。
上野は不忍池、聖天島にチン座されています。
表は修験道の開祖・役行者(えんのぎょうじゃ)の像』なのですが、裏をご覧くださいませ、
あ〜ら不思議、聖なる行者さまのお姿は性なるナニであったのです。 …いかしてますよね。
「風景画を逆さに見たらエッチな絵」
江戸時代の遊び絵にも通じています。
おんまら大明神さまは
「正邪は背中合わせじゃよ」
と、お教えくださっているのでございます。
今回のふたつの石像、如何だったでしょうか ?
人は二面性あり
「あいつには勝てない」
とあきらめず
「アタマはいいけど足が臭い」
弱点を見つけ、気を楽にしましょう。
「ダメ上司……だが気前はよくて酒をおごってくれる」
ものは考えよう、ものは見方ですね。 |