お笑いパフォーマーの石黒サンペイ氏が
「ねっ、見て見て、はえてきたでしょ」
自慢げに指さすのは頭髪でございます。
飲む毛はえ薬があるというのは聞いていましたが、それを試した御仁と初めて会いました。
…はい。サンペイ氏、甦っていました。
個人差はあるようですが、投薬治療の成果を目の当たりにしました。
女性歌手を洒落で
「今日まで、どれだけ多くのお化粧品を使ってきたことでしょう」
こう、紹介していましたが私めにおいては
「今日まで、どれだけ多くの毛はえ薬を使ってきたことでしょう」
そして祈りも捧げてまいりました。
ここにお詣りすれば、
「
ふさふさと毛がはえてくる」
と言われている毛塚です。
(北区王子の関神社 境内)
それは百人一首、
「これやこの行くも帰るもわかれては知るも知らぬも逢坂の関」
でお馴染み、蝉丸に由来します。
蝉丸は病気がもとで髪の毛が抜け落ちてしまいました。
ラッキーなことに、蝉丸のお姉さんは時の帝のお后さま
「これは、そなたへの見舞いじゃ」
ナント、贅をこらして、かつらをつくってくれたのです。
これが我が国、かつらの第1号と謂われています。
蝉丸は日本で初めてかつらをつけた人
この故事から、髪の毛にちなむ、理容美容業界からの信仰をあつめているのが蝉丸を祀る関神社です。
そして、そのかつらが祀られているのが毛塚で
「育毛の神様」
と崇められる所以でございます。
蝉丸さま、不謹慎ながら、もう崇めませぬぞ。
最新医療にゆだねます。
サンペイ氏は三ヶ月で、その効果があらわれました。
個人差や如何
後日、ご報告申し上げることと致しましょう。
つづく。
おまけです。
最近ブームのフォト五七五をひとつ。
写真は芭蕉の
「古池や蛙飛びこむ水の音」
舞台となった墨田区要津寺の句碑です。
今の私めの心境を詠みます、
「古い毛や抜けては生える夢を見る」
御粗末でした。
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